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Spiritual Story
嵐のように彼女がやってきて、
彼女を通して、壮大なドラマが展開されます。
彼女の人生をとおして
大きなメッセージを与えてくれました。
たくさんの人に知って欲しくて
彼女のセッションをつづりました。
この物語は、セラピスト目線でストーリーが展開されます。
少し長いのですが、どうぞたくさんの人に、読んでいただけたら、と思います。
※彼女の許可を得て掲載しています。
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- 嵐のはじまり
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私はその日、重要な用事のために、出かける準備をしていた。
もう出かけようとした、そのとき、電話が鳴った。
来週の日曜日に予約しているクライアントさん(女性)の代理の男性からでした。
「すいません、来週予約しているのですが。。。 今日、できませんか?」
「え、今日ですか?」
突然のことで、思わず聞き返してしまった。
「今日はちょっと、場所が無いですし。。。」
「出張セラピーでもかまいません。来ていただけませんか?
交通費はお支払いします。」
でも、そのとき、私ははずせない用事があり
どうしても行くことができなかった。
「私が信頼しているセラピストさんがいますので。。。
その方が空いているかどうか確認します。
都内なのですが・・・いかがですか?」
「そうですか・・・緊急なので・・・お願いします。」
知り合いのセラピストさんに確認してみると、
一人は予約がいっぱい、一人は場所的にだめ、とのことだった。
「すみません。今日はどこもだめみたいです。」
「でも・・・彼女が「死にたい」って叫んでいるんです!
生きててもしょうがない、って、暴れているんです。」
私はあわてて彼女Rさん(仮名)に電話を変わってもらった。
Rさんをなだめ、好きなことを聞き、
感情が高ぶったら、とにかく落ち着いて、
植物に触れるなどして自分を癒してください、と伝えた。
予想に反して、はにかんだような女性の声が聞こえ、ほっとした。
彼女とは二日後に会う約束をした。
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- 最初のセッション
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2日後、Rさんがやってきた。
代理の男性、Fさん(仮)が付き添ってきてくれていた。
パニック障害の彼女を一人で行かす訳にはいかないとのことで、
その日は平日だったので、
Fさんはこれから会社に行き、夕方5時にまた迎えに来るとのこと。
私はそれまで彼女を責任もって預かりますと約束した。
精神科に通っているという。
精神科医の許諾書をいただき、カウンセリングを始めた。
予想に反して、パニック障害の彼女はとても穏やかだった。
話を聞いていると、心に、深い「怒り」を抱えているように見えた。
カウンセリングを進めると、とにかく両親からの言葉が原因で
自分の心の問題となっていると言う。
この日の彼女は、強い薬を飲んでいるので、
感情があまりわいてこないかのように見えた。
とにかく死にたくなる、と訴える彼女。
パニックになると自分を止められないという。
また、セラピーに来ていることからもわかるとおり、
そんな自分を変えたいと思っていることも確かだった。
まず、本人の訴えどおり、両親への怒りに対処するセラピーを行った。
予想に反して、ご両親に対する怒りの原因を思い出すことは無かった。
「もしかしたら、ご両親ではなく、
どこか別のところに怒りの原因があるかもしれないね。
それは前世かもしれない。ご両親のささいな言葉が
そのときのトラウマを思い出し、
パニック障害を引き起こしているのかもしれない。」
彼女の持っている「怒り」を解きほぐしていくこと、
心の仕組み、今起きている彼女の人間関係は
自分を変えていくことで変わっていく、、、ということを彼女に説明した。
もともと予約していた日曜日にまた会うことを約束して
迎えにきてくれたFさんと一緒に、Rさんは帰っていった。
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- DVの元彼
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2回目、彼女はまたサロンにやって来てくれた。
今回は、薬を飲んでいないと言う。
ちょっと、にらみつけるような目つき、
薬を飲んでいないため、感情が直接現れているようだった。
1回目からこの日まで4日間。
この間にパニック障害の発作があり、入院していたと言う。
そんな状態なのに、彼女は約束どおりセラピーにやってきてくれた。
薬は飲んでいないが、入院先で点滴による安定剤を
服用したかもしれないとのことだった。
この日、彼女は同棲していた前の彼(Y)への
気持ちを断ち切りたいと言った。
YさんはDVもあり、
それがきっかけでリストカットが始まったのだという。
もう連絡をとっていないのに、思い出して苦しくなると言う。
そして、リストカットの痕を見せてくれた。
彼女の腕に数え切れないほどの傷跡があった。
苦しかったんだね、と彼女に向かってつぶやいた。
「では、Yさんへの気持ちを整理していきましょう。」
彼女は、Yさんと同棲していたときへと戻っていった。
現在は彼に対する気持ちはまったく無いのに、
どうしても忘れることは出来ないのだという。
退行しても、その気持ちが浮上してきていた。
「どうして、離れられないと思うの?」
「この家から、出ることができない」
「でも、出て行きたいんだよね?逃げたいんだよね?」
彼女の潜在意識に問い掛けると、
彼女は涙を流して、うなずいた。
彼女は、実際にはもうYさんから逃げて別の場所で暮らしている。
それでも、潜在意識はまだ捕らわれているままだった。
DVに合った人は支援を受けることが出来て、
いつでもそこから逃げられるよ、と教えた。
「本当ですか?」
「本当だよ。だから、あなたはいつでも逃げられる。
今後また、Yさんにつかまっても、いつでも、逃げることができるんだよ」
彼女はほっとした表情をした。
そして、本当に呼吸まで楽になったかのように穏やかな表情になった。
セラピーが終わり、彼女はとても軽くなったようだった。
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- 嵐の前の静けさ
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三回目のセッションは彼女の自宅で行うことになった。
彼女のパニック障害がとても重いので、
彼女の負担を減らしたいと思ったのと、
彼女は元々、出張セラピーを希望していたのだった。
当日、彼女は私が来ることをとても楽しみにしてくれた。
朝から私のためにたけのこを採り、
セッションの合間に、近所のハーブ園に連れて行ってくれるという。
私は、セッションが長くなる予感がしたので
「でも、その日は時間がなくなるかもしれませんよ?」
といったのだが
「すぐ近くだから」
と目をきらきらさせて言ってくれる彼女の言葉に甘えて
ハーブ自体にも興味のある私は、お願いします、と伝えた。
当日の朝、Fさんが駅まで迎えにきてくれた。
でも、なんだか様子がおかしい。
「どうしたんですか?」
「Rが朝、暴れてしまって」
家につくと、なぜか家の中がシーンとしている。
「お邪魔します。。。」
Fさんに促されて入っていったが、
なんとなく不穏な空気を感じて、私はたじろいでしまった。
セラピーを執り行う部屋に通されてちょっとたつと
彼女の母親がやってきた。
この日は、彼女の母親のセラピーも行うことになっていた。
母親のカウンセリングをした。
そこには、娘を思う母親の姿があった。
今日、彼女が暴れている理由も教えてくれた。
その日、彼女が採ったたけのこをお母さんが
皮を向いて処理してくれていた。
「でも、あまりにも大量に採ってくるものだから、
こんなに持って帰ってきて、誰が処理すると思ってるのよー、と
言ったら、キレてしまって」
この間にも、階下から彼女が
泣き叫んでいるような、金切り声が聞こえてきた。
それでも、彼女のために、お母さんとお父さんが一緒に
大量のたけのこを処理してくれている。
ご両親に彼女への愛情が無いとは思えなかった。
お母様のセラピーでは、娘さんとの関わりについてを
知るというセラピーを行った。
お母様と彼女は前世で
仲の良い「友達」だった。
「そのころは、こんなに、破裂寸前の風船のような爆弾を抱えているような子ではなかったのに」
セラピーの中で、お母様がつぶやいた。
「彼女の人生の課題を超えるのを
手伝うために、母親になった。」
お母様のセッションを終えて、
次は彼女の番だった。
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- 心の叫び
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しばらく待っていたけど、彼女は現われない。
しばらくたつと、Fさんが、現われた。
「お昼ご飯を食べるために、ハーブ園に行きたいので、
駐車場までどうぞ」
もう12時だった。
承諾して階下へ降りると、彼女は駐車場で叫んでいた。
「先生が来てくれてるんだから」
となだめる彼の顔面を蹴ったりもしているのが見えた。
びっくりして遠巻きに内容を伺うと、
駅から自宅まで私が助手席に座ってしまったことが
問題であるという。
助手席は、Rさんのための特別な席なのだった。
私は、申し訳なく思ったが
あまりの迫力に車に近づけないでいた。
車3台〜4台離れたところから、
どうしよう、と思案していた。
たけのこ、助手席、その他体調的なことも関係して、
どうしようもない怒りを、どこにぶつけても解消されないかのようだった。
怒りの中心になる原因については
まだよくわからなかったが、
中心部の怒りが表面に出てこようとしているように見えた。
子供に例えるのは申し訳ないが、
子供の問題行動の多くは心からのヘルプ信号、
SOSであると言われている。
彼女の叫びが私にはSOSに聞こえた。
通常だったら、この状態でセラピーは無理だ。
このまま帰った方がいい。
でも、
今日セッションをすれば、、、
彼女の根本の怒りに、少し
近づけるのではないかとも思った。
「さっきの部屋で、待ってますね」
彼女と話を続ける彼にそう告げて、
私はさっきの部屋に戻り、彼女が落ち着くのを待つことにした。
日が暮れるまでに落ち着かなかったら
次回にしましょう、と提案して帰るつもりだった。
GPS付きの携帯だから、駅まで私一人でも帰れるだろう。
彼女の家のわんちゃんと一緒に、
彼女がやってくるのを待っていた。
お母さんが冷たいゼリーを用意してくれた。
おなかもすいたので、おいしいゼリーを食べながら今起きたことを思い返していた。
テーブルの上には、彼女が私のために焼いてくれたクッキーがあった。
見た目は完璧、きめの細かい、繊細なクッキーだった。
かわいいビニール製のラッピングがほどこされていた。
ついでじゃなくて、私のために焼いてくれたのだろうと思った。
だいぶ待って、3時半くらいになったとき。
彼がやってきて、すぐ後に彼女が部屋に入ってきた。
彼に促されたのだろう。
でも心から納得はしていない様子だった。
大音量でポップスをかけて、まんがを読みながら
「私を否定するものは全部嫌い、おまえも私を否定した」
と叫ぶ。
「近所迷惑になるから」と
彼がリモコンを使って音量を下げた。
即座に彼女は手で音量を上げ
動かないように手で押さえた。
彼はあきらめたように窓を閉めた。
私は、彼に、少し待ちましょう、とジェスチャーした。
音楽とまんがは彼女なりに自分を落ち着けようとしているのだと思った。
「先生も来てるんだから、大人にならないと」
彼の言ってることは常識的にとてもまっとうなことだった。
でも、その彼の冷静な一言は
彼女の神経を逆なでしてしまっているように見えた。
「殺られたいの!?私、人ひとりくらい、全然やれるよ!!」
本心でないことはすぐにわかった。
その間も、彼女はいっさいまんがから目を離さない。
どこかで冷静な彼女がいて、自分を落ち着けようとがんばっているようだった。
ずっとだまっていた私は、やっと声をかける決心をした。
なんとか、彼女の心に入り込めないか、探ってみることにした。
「クッキーも作ってくれて、Rちゃんが人の役に立ちたい気持ちを持ってる
のがわかるよ」
彼女はだまっている。
「たけのこだって、私にこの町の自然を見せてくれたかったんだよね?」
「でも、みんなわかってない。」
彼女が返事をしてくれた。
やった、とすぐにたたみかけた。
「みんなわかってるよ。わかってるからFさんもRちゃんを好きなんだよ。
お母さんも、Rちゃんのことを思ってたけのこの処理をしてくれて、
お父さんもそうだよね」
そういえば、さっき駐車場に行く途中、
お父さんがたけのこの皮剥いてるのを見たのを思い出し、それを伝えた。
「クッキーだって、お菓子を作るの手間がかかるの、知ってるよ。
それでも、作ってくれたじゃない。
みんな、そういう気持ちのある娘だってわかってるんだよ。」
音楽の音が少し下げられた。
「どんなひどい言葉を使っていても、
Rちゃんが本心で言ってるんじゃないのがわかるよ。
みんなもRちゃんが好きでいろいろ言ってるんだよ。
Rちゃんにわかるように愛情を伝えられないのが
本当に申し訳ないなと思うんだけど、ごめんね」
私はそういって謝った。
彼女はふっと部屋を出て行った。
そして、お父さんとお母さんが処理してくれた
たけのこを持ってきた。
「やわらかいのを選んだんだけど、硬いのもあるかもしれないから
選んで食べてください」
そういってたけのこの袋を手渡してくれる彼女は、
すっかりかわいい女の子の表情に戻っていた。
私は、助手席に座ってしまったことを謝った。
「全然、いいんです。先生じゃなくて、彼に怒っていたんですから」
と彼女は許してくれた。
私は少しほっとした。
やきもちは、彼に対する愛情だと思った。
そこから、彼女の気持ちについて、今日起きたことを3人で話し合った。
そのとき私は、セラピストとして、
「今日、セラピーできる状態かどうか」
をはかっていた。
いくつかの返答で、
通常の精神状態に戻っていることを確かめた。
本人の同意も得て、セラピーを始めることにした。
夕方、5時を過ぎていた。
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- 出張セラピー(V) −辿りつけない−
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少し、日も暮れかけてきていた。
まず、彼女が目指すべきセラピーの内容について
意識あわせを行った。
「怒りの根本的な原因となっているところに行きましょう」
彼女も同意した。
その日、時間をかけてセラピーを行った。
以前セラピーを行った、Yさんとの過去生が出てきた。
過去生で、Yさんは彼女をそそのかす存在だった。
村の長老の大事にしているものを詐取するように彼女をそそのかし、
自分だけ逃げてしまった。
Yさんは、楽しむだけのために、彼女をそそのかし、
笑いながら去っていったという。
彼女はこの人生で、怒った長老に牢に閉じ込められ、
一生を牢ですごした。
彼女の潜在意識は、
「Yさんに逃げられると私はその後大変なことになる
Yさんと離れてはいけない」
という意識をもっていて、
それが、現在でもYさんを逃がしたら大変だ、
Yさんから逃げられないという
気持ちに変わってしまっていたということだった。
「それはもう終わった過去のことです。
あなたは、もう自由です。
その過去を手放してください。
Yさんと離れても、あなたは安全ですよ」
「いえ、私はもうすでに、Yさんへの気持ちは解消されているんです。」
彼女の根本の大きな怒りは、Yさんとの過去とは関係無いようだった。
私はセラピーの手順をもう一度踏んだ。
「あなたの、一番大きな怒りの根本の原因となるところへ
行って下さい」
「行かれません」
彼女から、NGが返ってきた。
「今の私には、耐えられません」
時間も相当経過していたこともあり、
私はセッションを終わりにした。
終わった後、セラピーの内容をカウンセリングし、
「課題は持ち越しになっちゃったね」と言った。
そのとき、彼女がふいに言った。
「あの、私、、、なんだか自分が惨殺されたことがあるような気がするんです。」
とくに、ひどい・辛い出来事は、
潜在意識が思い出すのを避けてしまうことがある。
私は、彼女に伝えた。
「今でも、イラクやその他の地域でひどい殺され方をしている人たちがいるのよ」
「それでも、人は乗り越えられるようにできているんだよ。
乗り越えていけるようにできているの。
殺された、その辛い気持ちを、
相手を許し、愛に変えていくことが出来るはずの。
Rちゃんは、今が、そのときなんだね。
Rちゃんの課題かもしれないね。」
そして、ワイス博士の本に書かれていることを教えた。
「ワイス博士の本にも載っているんだけどね、
前世で、殺した者が今生で母となり、
前世で、殺された者が今生で娘となって
今、仲良く暮らしていたりするのよ。
他にも、こんな例が書かれてあったよ。
前世で海賊のリーダーだった男が、
部下のちょうど腎臓の位置をを刺して殺したの。
部下は母に、リーダーは息子に生まれ変わった。
息子は前世で母親の腎臓を刺したため腎臓病にかかった。
そのとき、母親は自分の腎臓を息子に提供したの。
それによって母親は自分を殺した相手に
自分の肉体を分けるという愛を示すという課題を超えたのよ。」
「すごく大変なことだけど。
Rちゃんにもきっと、できる。
課題を超えられるはずだよ」
彼女は信じられないというようにあっけにとられていた。
返す言葉も無いようだった。
でも、
終わりのないトンネルの一筋の光でもあったのだと思う。
「答えがあった」
彼女の目がきらきらと輝いて、そういっているように、私には見えた。
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- −夢のお告げ−
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この間にもずっと彼女はメールをくれていた。
まだ、少し感情の波があるようだった。
次のセラピーは時間を置いてみましょうか?と提案してみた。
前回、拒否した怒りの原因の根本へ向かうために
彼女にも気持ちを整理するための準備期間が必要に思えた。
また、私自身120%以上の力を使ってセラピーをしたため
自分の充電も必要だった。
彼女の次のセラピーでも、
120%以上の力が必要なのだった。
彼女も、同意してくれた。
1週間後くらいに、突然、彼女から電話があった。
私はJRの乗り換えをしようとしているところだった。
「あの。。。奇妙なことがあって。」彼女が言った。
「奇妙なこと?何?」
「夢に観音様が現われて、こう言ったんです。
『頂きはもうすぐで、超えたとき、人生の意味がすべてわかる。
もうすぐ、すべてがよくなる』と。
普通の夢だと思ったんですけど。。。」
彼女はいいにくそうに続けた。
「お母さんも同じ夢を見たんです。
頂きはもうすぐで、もうすぐ、Rは良くなる、
と言われたと。同じ日に。夢だと思えなかったって」
「Rちゃんの人生の課題を超えたとき、
すべてが良くなるって本当にお告げかもしれないね」
セラピストとして、言葉を選んで言った。
「ちゃんと、Rちゃんの状況は
良いほうに進んでいるからね。
無理しないように、ゆっくりやっていきましょう。
1回目、2回目。。。とどんどん良くなっているよ。」
彼女は信じられない、とつぶやいた。
それでも、セラピーの内容と符号する部分があったので
電話をくれたのだった。
私は、電話をくれてありがとう、と感謝した。
気づくと30分くらい話をしていた。
「次のセラピー、予定を決めましょうか。来月中旬くらいではどうかな?」
「彼が、もう少し早めがいいと言うんですけど・・・」
次のセラピーは、前回のセラピーから1ヵ月半後だった。
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- なぞとき
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最後のセラピーのために。
彼と一緒に、彼女がやってきた。
出張セラピーのはずが、東京のサロンでのセラピーとなった。
彼女の家がリフォーム中で
セラピーどころではないと言う。
あいかわらず、都会の喧騒が気に入らないようではあったが、
前回と比べて、ずいぶん落ち着いているように見えた。
強かった薬も、寝る前の睡眠薬1種類だけとなっていた。
「リフォームのせいで
イライラしちゃうので、薬を完全にはやめられないんです。。。」
それでも、
リフォームでうるさかったり、
掃除洗濯がリフォームでしにくかったり
いらいらしてしまうような環境にいても
この1ヶ月半の間には、
前回のように暴れてしまうようなことはなかったという。
また、前回のセラピーのあと
人間関係におおきな変化があったという。
「1週間くらいの間に
以前縁を切った人たちから
連絡が来たり、
連絡しなくてはいけなかったり
立て続けに続いたのでびっくりして・・・」
それに対して、彼はこう言った。
「Rの人生の、
過去を整理しなさい、ってことだよ」
私は そうかもしれないね、とつぶやいた。
すべてのことが終わりに近づいているようだった。
今回は、彼の見ている前でのセラピーになる。
それは、彼と彼女、二人ともの希望だった。
長くなることを覚悟して、私はその日
彼女以外の予約を入れないようにしていた。
「時間が長くなっても大丈夫です」
と彼女も言った。
セラピーが始まった。
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- −アメリカ−
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彼も見ている中で、セラピーが始まった。
「あなたは、男性ですか?女性ですか?」
「男性です」
「どこにいますか?」
「都会。アメリカっぽい」
名前はマイク。黄色人種。茶色の髪の毛。
「何をしていますか?」
「ジェシカとルーシーが楽しく話をしているのをいやな気分で見ています」
ルーシーはマイク(Rちゃんの前世)の恋人。
ジェシカはマイク(Rちゃんの前世)の親友(男性)とのことだった。
「ジェシカって普通、女性の名前ですよね?」
「うん。でも、ジェシカ、なんです。ジェシカは男性です。」
ジェシカは体も大きく、力の強い男性だった。
マイクは二人のためにアメリカンドックや飲み物を買ってきた。
おとなしいマイクは、不満を口に出せず、二人の言いなりになっていた。
次の場面で、マイクは夜の町を走っていた。
「どこへ向かっているの?」
「ジェシカとルーシーを追っています」
詳しくは分からないけれども、
ジェシカがルーシーをかくまおうとして
どこかに連れていってしまう所だという。
ルーシーの恋人は自分だからきちんと説明してもらいたい
という気持ちでマイクは二人を追いかけていた。
ジェシカは、自分の闇組織をもっていた。
親友であるマイクは、
中でどんなことをしているかまでは知らなかった。
マイクはジェシカとルーシーを追って
ジェシカの闇組織のアジトに入っていった。
「そこで、あなたは何をしましたか?」
しばらく、返事がなかった。
ふと見ると、彼女は小刻みに震えていた。
ちょっとしてから、涙が流れてきた。
私はあわてて彼女の腕をやさしく叩いた。
赤ちゃんはお母さんのゆったりとした心臓の音で安心する。
私は安心させるために、ゆっくりめのペースで彼女の腕を
やさしく叩いてリズムを作った。
「大丈夫ですよ。その出来事は過去のことです。
今、あなたが新たに傷つくことはありません。
もう、終わったことなんですよ」
彼女はうなずいた。
「つらかったらそこから離れてください。」
「大丈夫です」
彼女は続けた。
「私(マイク)は、そこでジェシカの仲間たちに暴行を受けました。
彼らには、私が邪魔だった。」
マイクのストーリーの終わりが近づいていた。
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- 親友
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マイクのストーリーの終わりが近づいていた。
私は、マイクとジェシカのつながりを知るために時間を戻そうと考えた。
「わかりました。それでは、少し時間をさかのぼってみましょう。
ジェシカとの出会い、を見てみましょう。戻れますか?」
彼女はまたうなずいた。
マイクの子供時代に戻った。
貧しいダウンタウンだった。
10歳のとき、となりにジェシカが引っ越してきた。
ジェシカの家では、本当は女の子が欲しかった。
女の子が欲しかったから、
男の子が生まれたけど
ジェシカと名づけたのだという。
それから二人はとても仲良くなった。
丘の木に登って将来の夢を語ったりもした。
ジェシカはいつも「俺は大物になる」と言っていた。
おとなしいマイクは、
ジェシカならきっと出来るだろう、
と憧れの気持ちで見ていた。
マイクはジェシカをずっと信頼していた。
ずっと、二人は親友だった。
ルーシーは、ジェシカが紹介してくれたのだという。
とてもキレイな人で、
こんな人が自分の恋人だなんて
信じられないという気持ちだった。
「それでは」
私は、最後のシーンへと誘導した。
「さきほどのシーンへ戻りましょう。」
ジェシカの仲間たちから暴行を受けているシーンへと戻った。
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- ジェシカは誰?
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再び、暴行を受けているシーンに戻った。
マイクは暴行を受けて、放置された。
何日かして
ルーシーとジェシカがこのアジトへ戻ってきた。
まだ、マイクには意識があった。
二人を信じたい気持ちがあったが、
それはすぐに打ち砕かれた。
「まだ生きてるよ」
ジェシカとルーシーが笑いながら言った。
その後、マイクは体を離れた。
親友に裏切られ、恋人に捨てられ、
暴行を受けて死んでしまった。
そして、ごみだらけの地下室に捨てられた。
「俺はごみじゃない」
「なんで、こんなところにごみみたいに捨てられなくちゃいけないのか」
悲しい、情けない、深い憤りの気持ちが残った。
大丈夫ですよ、と私はささやいた。
「こうして、あなたは生まれ変わってきています。
それがすべてではありません」
彼女は、力強く、うなずいた。
そして、私は続けた。
「ジェシカを見て。彼は、誰だと思う?」
ためらいもなく、彼女は言った。
「彼、だと思います。今、ここにいる、彼。」
彼女のセラピーの予約を代理でしてくれて、
セラピーにも毎回つれてきてくれる。
そして、今、ここで、彼女のセラピーを見ている。
彼。
彼が、ジェシカなのだと、彼女は言った。
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- 中国
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今目の前いる、Fさんが、ジェシカなのだとRさんは言った。
「どうして、ジェシカは親友のマイクを裏切ったのだと思う?」
私は彼女に問い掛けた。
私の呼びかけに、彼女は冷静に答えた。
「もうひとつ前の、前世があります」
彼女はもう一つ前の前世に戻った。
そこは、古い時代の中国だった。
Rさんは身分の高い男性だった。
Fさんは身分の低いランファンという名前の女性だった。
中国のような民族衣装を着ていた。
二人は、恋に落ちたのだという。
「私は、ランファンを捨てて、親のすすめる女性と結婚しました。
彼女のことは死ぬまで気にかけていたけど、どうしようもできなかった。
ランファンは、その後泣き暮らし、
ランファンを捨てた私をうらみ続けました。」
ランファンはその恨みを、
ジェシカの人生で返したのだという。
「あなたは、今もジェシカを恨んでいますか?」
彼女は首を振った。
「いいえ。許せないと思ったけど。。。
私がランファンにしたことを思い出したら、
ランファンの想いを知ったら、、、
納得しました」
彼女は潜在意識の世界で、マイク自身になって、
ジェシカと仲直りをした。
彼女の中で、マイクとジェシカが
お互いに謝罪し、肩をくんだ。
親友の絆をとりもどした。
信頼すべき親友の裏切りを、ジェシカへの恨みを
彼女はここで解放した。
ふと、思いついて私からたずねた。
「ランファンの時代、周りに、知ってる人はいるかな?」
ちょっと考えて、彼女が声をあげた。
「ランファンのおばあさん、、、おばあさんは、今の私の娘です。」
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- −おばあさんの想い−
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彼女が声をあげた。
「ランファンのおばあさんが、、、、今の私の娘です」
Rさんには元だんなさまとの間に
7歳になる娘さんがいた。
「ランファンのおばあさんは、
ランファン(彼)と私が結ばれることを
憎みあうのではなく、慈しみあうことを
ずっと、願っていました」
そして、二人が出会い、結ばれることを
見届け、手伝うために、Rさんの娘として生まれてきたのだった。
「おばあさんの想いが、あなたとFさんを
ひきあわせたのですね?」
彼女はうなずいた。
「あなたは、この人生から何を学びましたか?」
彼女は答えた。
「憎みあっていた者どうしが
憎しみを解放し、慈しみあえる関係を築くこと」
彼女は夢で見た言葉を思い出した。
−頂きを見たとき、人生の意味がわかるだろう−
彼女が言った。
「私の生まれた意味がわかった」
「これで、あなたは自分の人生の課題を超えられますか?」
彼女は穏やかにうなずいた。
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- −頂きを超えて−
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長い、長いセラピーを終えて
彼女は眠りから覚めたように放心していた。
放心状態から覚めると、
ふいに、彼女は、彼に向かって、言った。
「あなたが、私を裏切って殺したのよ」
いたずらっぽく笑うその目には、もう
怒りや憤りは感じられなかった。
彼女は、
自分の怒りを解放し、
人生の課題を超えたのだった。
この話には後日談がある。
彼女には、その後もたくさんの難題がふりかかっている。
ご両親、元旦那さまとの関係、娘さんとの小学校の行事など。。。
でも、「もう死にたいとは言わなくなりました」と
彼が教えてくれた。
そこには、人生の難題に立ち向かえる彼女がいた。
生きている限り、私たちは、難題にぶつかり続ける。
彼女が、自分の生きる意味を知って、生きる活力に変えたように。
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- 前世からのメッセージ
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彼女のセラピーをとおして3世代にわたる
壮大なストーリーが展開されました。
彼女にとって、これからが人生の始まりです。
生き生きと輝く彼女が目に浮かびます。
憎しみあいの循環をたちきって
そして、慈しみあうこと
今、世界で起きていることにも通じているように思います。
テロやその他の世界の国々が
怒りを開放して慈しみあうことを願います。
憎んでいる方と憎まれている方。
いつの時代も憎んでいるほうが苦しい。
RさんもFさんも、憎んでいるときに、より(than)、苦しんでいる。
Fさんは、ランファンであった時代に苦しみ、
Rさんは、マイクであった時代をひきずって苦しんでいた
すべての人が
すべての国が
限りない慈しみの渦となりますように
このメッセージを無駄にしたくないと思います
読んでくれて、ありがとう。
あなたの心に少しでも響いてくれたらと思います。
誰かの心に届きますように。
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